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福井県で働いてみたら、わかったこと。

福井県の子どもたちの学力・体力の高さは、教育関係者のあいだでは有名だ。

このたび、他県より福井県に派遣された教員たちが書いた本が出版された。

県外から来た教師だからわかった 福井県の教育力の秘密 (教育ジャーナル選書)

県外から来た教師だからわかった 福井県の教育力の秘密 (教育ジャーナル選書)

 

福井県の教育についてはすでに本などが出ているので、本文中で書かれていることに目新しさはないように思う。ただ、やはり1年間働いたということで、一つ一つの記述が詳しいものになっている。たとえば、教科会や学年会の持ち方、宿題の出し方、無言清掃のシステムなど、挙げればキリがない。「内部」ならではの記述が多い。

 

本書の一番の主張は、

「福井らしさ」とは「しなやかで高め合う協働」である。

ということだろう。

ガチガチに固められた上意下達ではない意味での「一枚岩」を表現したものだ。

福井県では、極めて高い同僚性のうえに、あらゆる教育活動が展開されている。

高い同僚性のもとでは、個人の力量も高まるし、教師集団が一体となることで指導にズレ・ブレがなくなり、子どもたちにも良い影響が出るとされている。

同僚性を高めることは、すべての学校の課題であるから、参考になる人は多いだろう。

 

読後に一つ感じたこと。

 

福井県は特別なのだろうか。

つまり、福井県の教育は、ガラパゴス化しているのだろうか。

実は、近隣の県も同じような文化を有しているのではないだろうか。

 

教育行政や組合は都道府県ごとに違いがあるので、「福井県が唯一無二である」という可能性ももちろんあるが、(似ているかもしれない)他地域の地域性や教員の「熱心さ」を比較したうえで、それでもなお残る「福井らしさ」を抽出することができれば、さらに有益な知見が得られるのではないかと思う。

『石川県から見た福井県』とか、興味があるんだけどなあ。